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日本のフィンテック最新動向:コンプライアンス分科会とFinTechミートアップ

FinTech協会ロゴ

「フィンテック(FinTech)」とはFinance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた造語で、金融サービス領域において高度なIT活用を通してイノベーションを起こす取り組みを指しています。海外では大手企業によるフィンテック企業への出資や、既存大手金融機関とフィンテック企業の提携などが活発化しています。

金融(ファイナンス)と技術(テクノロジー)を組み合わせた造語であるFinTech(フィンテック)。決済と金融に強みを持つ当社も、よりよい金融サービスの創造を通して日本の金融業界の活性化をもたらすものとして注目しています。欧米ではフィンテック関連分野への投資が飛躍的に増大し続けている中、日本においても今年10月には当社グループから代表理事を出している「FinTech協会」が設立されるなど動きが活発化しています。

各種メディアで取り上げられたりと大きな注目を集まているFinTech協会。会員向け活動であるコンプライアンス分科会の初回会合が11月10日、森・濱田松本法律事務所にて開催されました。同日の夕方には第7回FinTechミートアップが東京駅そばのリクルート・ホールディングスで開催され、いよいよFinTech協会の活動が本格化したことを印象づけました。

本稿では、コンプライアンス分科会とFinTechミートアップの概要を紹介します。

コンプライアンス分科会の開催

コンプライアンス分科会 DSC_0428

座長を務めたのは、協会理事である堀天子弁護士。森・濱田松本法律事務所の石川貴教弁護士、クレア法律事務所の藤武 寛之弁護士(FinTech協会監事)によるプレゼンテーションに続いて、参加者によるディスカッションを行いました。議題となったのは、FinTech関連の金融規制法上の論点や、ベンチャー企業と金融機関の連携における実務上の論点。

初回会合ということで特に縛りを設けずに多岐にわたって様々な意見やコメントが共有されました。共通するのは、金融監督制度は顧客保護に必要な制度であって、顧客保護を実現しつつどうやって新しいサービスを創出してゆくべきか、という想い。また、監督規則の解釈を当局だけに任せるのではなく、FinTech側も、新サービスのシステムや業務がどのように規則やガイドラインに対応しているのかを可視化してゆくべき、との意見もありました。

いろんな意見をまず共有したということで意義深いものだったこの初回会合。今後も顧客保護のルールを順守しつつ革新的なサービスを創造してゆく、との目的のもとで議論が深められてゆくものと期待します。

第7回FinTechミートアップ

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そしてリクルート・ホールディングスの会議スペースを会場として開催された第7回FinTechミートアップ。毎回参加者数が増えてゆくこのイベントですが、前回のFinTech協会設立で大きく注目を浴び続けているだけあって、今回も180名の定員はすぐに埋まってしまい、キャンセル待ちが多数出てしまうという大盛況でした。

会合については複数メディアで取り上げられていますのでそちらをご参照ください:

関連情報

上記報道にもあるとおり、協会からは当日時点での法人会員が発表され、銀行・カード会社などの金融機関、金融への新規参入事業者、ITベンダーなど多様な企業が会員になったことが明らかになりました。まさにFinTechというキーワードを中心に、様々な強みをもった企業が集まって日本のFinTechを盛り上げてゆくという態勢が整いつつあることを印象付けました。

インフキュリオンは今後も、クライアント支援やFinTech協会を通した業界貢献で、日本のFinTechの発展に貢献していきたいと考えています。