今回は、世界の決済業界に関する重要な情報源であるニルソンレポート(Nilson Report)が報じた、グローバルでのカード決済の地域シェアと、アジア太平洋地域におけるカード決済の拡大の見通しについてご紹介します。
出所
ニルソンレポートによると2013年のカード決済の全世界の処理件数は1,870億件でした。これはVisa、MasterCard、American Express、Discover、JCB、Diners Club、銀聯、そしてカナダのInteracと米国のEDTを含む数値です。上記サイトでは地域ごとのシェアが図示されていますが、米国が43.7%、欧州が22.9%、アジア太平洋が19.5%です。米国の圧倒的シェアが印象的ですが、欧州に肩を並べるかたちでアジア太平洋がいまやカード決済の三番手。アジア太平洋でのカード決済の普及のスピードが見て取れます。(これは銀聯の影響が大きいと思われます。)
同レポートの決済件数の2013年実績と2023年予測を見てみましょう。米国は2013年は820億件、それが2023年には1,630億件と約2倍の成長が予想されています。アジア太平洋は2013年の370億件から2023年には1,530億件、約4倍の成長率を予想しており、特に件数ベースでは米国に迫る勢いであると見られています。
日本のカード業界においてもアジア進出は大きなトピックです。世界のカード決済の成長を牽引するアジア太平洋地域に、日本企業勢がどのように貢献してゆくのか、当社としても強い関心を持って活動している分野です。